取り調べと冤罪
虚偽自白、確証バイアス、裁判の判断。司法の場で働く心の癖

見た目で判決が変わる?顔の「信頼できなさ」と死刑判決の関係
顔が信頼できなさそうに見える被告ほど死刑判決が多かった。童顔や魅力も、実際の裁判の結果と関係していた。

人はなぜAIの判断を信じすぎるのか。顔照合・指紋・再犯予測の研究が示す「自動化バイアス」
機械の答えに人の判断は引っぱられる。顔照合で正答率70%→48%、専門家も例外ではない自動化バイアスの研究。

自白を迫る取り調べと、話を聞く取り調べ。どちらが真実に近づけるのか
問い詰める取り調べは、話を聞く取り調べより虚偽自白の見込みが約4.4倍高かった。話を聞く方法は、真実の自白を減らさなかった。

事件報道は裁判の判断に影響するのか。模擬陪審1万人超のメタ分析が示した「控えめだが確かな」偏り
被告に不利な事件報道は、模擬陪審員の有罪判断を増やした(r=.16)。有利な報道は逆に減らした。評議や裁判官の注意でも偏りは残りやすい。

無実の人はなぜ「やりました」と言ってしまうのか。虚偽自白を生む取り調べの心理
DNA鑑定で無実が判明した事件の15〜20%に虚偽自白があった。偽の証拠や「罪を軽く見せる言葉」は、無実の人の自白を増やす。

DNA鑑定で晴れた冤罪から何がわかったか。誤った有罪を支えた4種類の証拠
DNA鑑定で無実が晴れた人の裁判を調べると、誤った目撃・法科学・情報提供者・自白が並んだ。上訴でも誤りは見つかりにくかった。

取り調べを録画すると何が変わるのか。手法を控える警察官と、カメラの向きで偏る自白の評価
録画を知った警察官は自白を促す手法を控えた。一方、容疑者だけを映す映像は自白を自発的に見せ、評価を偏らせる。

人は嘘をどこまで見抜けるのか。正解率は平均54%、偶然をわずかに上回る程度だった
嘘と本当を見分ける正解率は平均54%。目をそらす等のしぐさは手がかりとして弱く、訓練の効果も小〜中程度だった。

犯人像の推定(プロファイリング)はどこまで当たるのか。40年・426件の研究が示した「効果の検証の少なさ」
犯人像を言い当てる力は研究で確かめられていない。426件の文献を調べたレビューでも効果の評価研究は少なかった。同一犯の判断には一定の精度がある。

「疑わしい」と思うと証拠の見え方が変わるのか。指紋やDNAの専門家でも起きる確証バイアス
指紋やDNAの鑑定でも、事件の情報を知ると判断が揺れる。専門家であっても、文脈の影響からは自由になれない。

「空腹の裁判官は厳しくなる」は本当か。仮釈放の判断と食事休憩をめぐる研究と反論
休憩後に約65%だった仮釈放の許可率が、休憩前にはほぼ0%に下がった。ただし順番の偏りで説明できるという反論が出ていて、元の研究者も再反論している。

最初に聞いた数字に判断が引っぱられる。アンカリングと量刑、プロの法律家でも起きるのか
法律の判断でも、最初に示された数字に量刑が引き寄せられる。29研究・8,549人のメタ分析で確認され、法律家でも起きていた。