集団と同調
傍観者効果、服従、群集心理。集団の中で人はどう変わるか

集団の中で人は自分を見失うのか。「没個性化」60研究のメタ分析が示した別の答え
60研究のメタ分析で、集団や匿名の場で人が理性を失う証拠は乏しかった。人はその場の集団のルールに従いやすくなる。

「被害者にも落ち度があった」と思ってしまうのはなぜか。公正世界仮説と、55研究が示した「小さく、条件つき」の効果
世の中は公正だと信じたい心が、罪のない被害者を低く見せることがある。ただし55件の効果のまとめでは効果は小さく、条件しだいだった。

非常時に群衆はパニックになるのか。「パニック神話」と、助け合いを生む集団の力
非常時の大規模なパニックはまれで、居合わせた人どうしは助け合うことが多い。「仲間だ」という感覚が協力を生む。

人は命令されれば誰でも残酷になるのか。ミルグラムの服従実験と、その後の再現・再解釈
服従実験では40人中26人が最後まで進み、2009年の再現でも70%が150ボルトを超えた。ただ直接の「命令」はむしろ効きにくかった。

看守役になると人は誰でも残酷になるのか。スタンフォード監獄実験の再検証
監獄実験は記録の再調査で、看守役に細かな指示が出ていたことがわかった。役割だけで人が残酷になるとは言いにくい。

「38人の目撃者は誰も助けなかった」は本当か。傍観者効果の再検証と、防犯カメラが映した9割の手助け
「38人の目撃者が誰も助けなかった」話は記録で裏付けられなかった。実際の映像では9割の争いで誰かが助けに入る。周りに人が多いほど助けが入りやすかった。

人はなぜ周りに合わせるのか。アッシュの同調実験と、133研究・2023年の再現が示したこと
線の長さを比べる簡単な課題でも、周りに合わせた誤答が2023年の再現で33%出た。同調の強さは時代や文化で変わる。

いじめを止めるのは誰か。見ている子の介入は2割弱、でもその半数以上でいじめが止まった
いじめの場には9割近く周りの子がいる。割って入るのは2割弱だが、入ると半数以上で止まる。周りの子への働きかけは研究で効果が確かめられている。

話し合えば意見はまとまって穏やかになるのか。集団極性化と、模擬陪審で判断が極端になった実験
同じ考えの人どうしで話し合うと、意見は真ん中に寄るより、もとの方向へ強まりやすい。模擬陪審でも、話し合った事件だけ判断が極端になった。